二級建築士学科試験を2週間後に控え、本日は最後の模試。
私が通っている予備校・総合資格学院は、合格率の高さは勿論、カリキュラムや徹底したサポートが売りで、勉強のモチベーションを維持できると思い、通学を決意したところがある。
実際、よく出来たカリキュラムだと思う。
高校2年生で理数系の授業がなくなる高校の文型クラスにいた私でも、構造の計算問題が難なく解けるようになった。
カリキュラムの話は、また機会があればするとして。
模試だ。
兎に角テストで「高得点」を目指させる方針を取っているこの学院で、模試及び本試験の目標点数は「100点」である。及第点「90点」、最低でも「80点」。
二級建築士は、午前3時間で「建築計画」、「建築法規」、午後3時間で「建築構造」、「建築施工」の試験を実施し、各25点満点で合計100点となる。
つまり、総合資格学院の二級建築士講座の目標点は満点なのだ。
どこの試験元が満点取らせるような試験を作ってるっていうんだ……という突っ込みは飲み込んで、本気度を感じる。と、しておこう。
さて、自分で言うのもなんだが、つゆこは従順で隷属体質である。
そんなわけで、常に満点……は無理でも、及第点は取らねばと考えていた。
しかし、模試で及第点に至ったことは1度きり。
となると、最低点は取っておかねばと焦り出す。
だが、ある時ふと、思ったのだ。
それを、昨日チューター君(二級建築士/一級建築士製図試験合格目指して勉強中)にもらした。
「80点を切ることが怖いんですよ、施工の苦手意識が強くて、20点台いかなくて。計画・法規でカバーしてなんとかって感じで。ずっと焦ってたんですけど、気付いたんです」
「……はい」
彼はいつも真剣に話を聞いてくれる。
「合格点60点なんですよね」
「…………はい」
今更。という顔をした。
全く、今更だ。
学院の方針にどっぷり浸っていたために、基本的なことを忘れて焦っていたのだ。
二級建築士の試験は、4科目の合計が60点で合格となる。各科目13点程度の足切りがあるから、どれかひとつ悪すぎても不合格になる可能性はあるが、今のところつゆこは合格圏にいる。
目標を高く持てば合格する確率は高くなるし、学科の点数によって後の製図の合格率も変わってくるから、それは大事なことなのだが、そもそも今の状態で「落ちるかも知れない」と追い詰められる必要はないのだ。
気を抜くのは以ての外だが、自信をなくすほどの状態ではないのかも知れない。
法規や構造に苦手意識を持つ人が多い中、つゆこの苦手は専ら施工。それを上司に話したら詰られたのだが(仕事は施工管理なので……)。
今はただ、自分を信じるのみである。